心理カウンセリングやヒプノセラピー(催眠療法)もやっている精神科医です。内科経験もあり。メンタルヘルス、人生のこと 、思索、エッセイ、旅、音楽、ギター、ひとり言 etc.  息抜きに読んで頂ければ幸いです。3.11以降は、原発関連の情報中心です。
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     阪神淡路大震災のとき、最も迅速に連絡を取り合って助け合ったのは、普段から活動している障害者たちのグループだった。




     企業の最前線で働くエリートは、複雑な経済システムの歯車の中で意外にもろく潰えてしまう。あるいはホームレスになり、あるいは会社や家族を守るために自死を選ぶ。生きて人に助けを求めるにはプライドが高過ぎるのか・・・。

     人は助け合わなければ生きていけないという当たり前のことを、いつも通り当たり前にしている人々こそ、現代社会では本当の意味で強いのだとも思う。


     弱みや優しさを見せればイジメに遭うことをよく知っていて、自らがイジメる側にまわらざるを得ない少年たちの世界。会社でも、正社員だからといって安心などできないほど、放置されたまま、競争と選別の試練にさらされる。

     自力で仕事をこなし、独りでも生き抜き、弱音を吐かぬこと。それができなければ、生きている価値はないと、そう感じる「孤立」の傾向は、昔以上に強くなっている。
     男であるだけで尊重されるような古い価値観もなければ、「障害」でもない限り保護されるべき存在とは認められない。ある若者は、仕事を休むためにビルから飛び降りようとした。自殺企図ではない。骨折でもしない限り、休む理由が見つからないからだ。

     某大学医学部では、学生一人一人にアドバイザーをつけるという。私生活の細々した事を相談させるために。確かに医学部学生は最も自殺率が高いのだが。「友だちはどうやって作ればいいですか」とアドバイザーに尋ねる学生も少なくないという。

     将来の夢は「ひきこもりになること」と答える少年たちもいる。

     「個人」の世界は確かに広がった。
     けれど「個人」では何もできないのに、「個人」で生きる事を強いられるのが、現代の労働現場でもある。

     その歪みはとりあえず男性に最も顕著に表れているものの、おそらく女性もそこから自由ではいられなくなってくるだろうと思う。



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    【2010/12/30 12:08】 | 社会
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