心理カウンセリングやヒプノセラピー(催眠療法)もやっている精神科医です。内科経験もあり。メンタルヘルス、人生のこと 、思索、エッセイ、旅、音楽、ギター、ひとり言 etc.  息抜きに読んで頂ければ幸いです。3.11以降は、原発関連の情報中心です。
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     『働かないアリに意義がある』(長谷川 英祐)という本によると、アリの「7割は休んでいて、1割は一生働かない」のだそうです。何故かと言うと「働き者ばかりだと、みんな一斉にバテてしまい、労働力の空白が生まれるから」だそうです。


     「過労死や過労自殺が増加すれば『引きこもり』やニートも増加する」という友人の意見に、なるほどと頷いてしまいました。


     実は『男はつらいよ』のテレビ放映後に『すかぶら大将』というドラマ番組があったのだそうですが、どちらも渥美清主演で、それぞれの主人公「フーテンの寅」と「すかぶらの鉄」とは似たような人物像のようです。
     

     なぜ「寅さん」が多くの日本人に愛されたのか。

     もともと勤勉で同じ価値観を共有し、和を尊ぶ日本人の気質からすると、定職もなく、結婚もせず、定住もせず、日本中を放浪する「寅さん」は、そういう人々の外側にいる人物です。「アウトサイダー」というより寧ろ「落ちこぼれ」的で、決して周りから尊敬などされません。が、本人は「カエルの面に小便」で、「まっとうな」インサイダーを責めるのでもなく、寧ろ暖かく見守っています。

     この極めて「すかぶら」な男が、たまに鋭い突っ込みをいれます。あるいは情にほだされて、大胆な行動に出ます。
     格好いい男でも、見上げた人物でもないけれど、憎めないし、寧ろ魅力を感じてしまうのです。

     「そんなあくせく働いたってね…。」

     独り言のように呟く寅さん的人生観は、なかなかに奥深かったりもします。そして、いつも弱き者の味方で、何だか「母性的」な暖かみさえ感じてしまいます。


     いつも同じ共同性の中に生きる事を強いられる日本人。その社会の持つ同調圧力は昔以上に強いように思います。そこから脱出するのには相当の勇気や事情が必要なのでしょうが、その反動のように、心の奥底ではいつも夢見たり憧れたりしているのかも知れません。「寅さん」みたいに自由気ままに、かつ人情厚く生きる事を…。

     「寅さん」の視線は、私たちの日常のすぐ近くにありがら、どこか異国の人や遠い昔の人のような眼差しで世間を見ています。旅に出てはまたふらりと帰ってくる。あの世に逝っても、また姿を変えて帰ってきそうな…、もしかしたら観音様の化身なのかも知れません。

     「寅さん」が、いまの日本を見たら何て呟くのでしょう…。 

    http://www.youtube.com/watch?v=_iEthblajlo&feature=related





    【2011/06/19 23:10】 | 社会
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