心理カウンセリングやヒプノセラピー(催眠療法)もやっている精神科医です。内科経験もあり。メンタルヘルス、人生のこと 、思索、エッセイ、旅、音楽、ギター、ひとり言 etc.  息抜きに読んで頂ければ幸いです。3.11以降は、原発関連の情報中心です。
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     カウンセラーやセラピストを振り回したあげく、セラピーそのものを破壊してしまうクライエント。その心理は、普段から無意識のうちに行っている「自己破壊」行為の延長線上にあるとも言えます。

     強風に煽られて、枝葉が揺さぶられている木であれば、風が止むのを待ったり、添え木をする程度で、難を免れることができます。場合によったら、枝葉を切り落としてしまえば倒れることもなく、やがて新しい枝が育つのを待てばいいだけです。

     では、根っこが不安定なために揺れ動き、いまにも倒れそうな木があったとします。そんな木は、風がなくても自らの重みで根こそぎ倒れる可能性があります。それを支えようとして、枝の揺れを止めようとすると、却って根元が不安定になります。
     平均台の上でバランスを保つ要領を考えればわかりますが、私たちは倒れないために両手をしきりにバタつかせます。その両手の動きを押さえ込まれると、ますますアンバランスになって平均台から落ちてしまいます。

     「セラピーそのものを破壊してしまうクライエント」とは、そういう根っこの不安定な木のような人です。下手に手を出すと、我が身もろともひき倒されてしまいます。

     なぜそうなったのか・・・。恐らくは、幼少期からの長年にわたる強い自己否定感が、その原因であるのだと思います。

     「自己否定感」を否認するために、非常に強固なプライドや誇大的な自己像を持っていることもあります。「私は、あなたの如き無名のセラピストに、判断され得るような存在ではない」と、内心では思いこみながら、セラピストが全身全霊で自分自身のためにエネルギーを注いでくれることを、執拗に要求します。あたかも幼子が母親に訴えるかのように・・・。

     セラピストにとってまず必要なのは、そういう「大変な人」なのかどうかを判断する能力と、自分の力量で一体何ができ、何ができないのかを見極める能力なのだと思います。



    【2010/07/18 21:30】 | 心理
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