心理カウンセリングやヒプノセラピー(催眠療法)もやっている精神科医です。内科経験もあり。メンタルヘルス、人生のこと 、思索、エッセイ、旅、音楽、ギター、ひとり言 etc.  息抜きに読んで頂ければ幸いです。3.11以降は、原発関連の情報中心です。
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     「言いたいことは一つです。沖縄の海を守って欲しい。基地はなくすべきですが、代わりに海を埋め立てたら取り返しがつかない」

     往年のアイドル歌手、南沙織さんがマスコミの取材に応じた唯一の理由なのだそうです。


     その一言に、沖縄の文化の底深さを感じずにはいられません。

     アメリカや日本本土の人間が、守ろうとしている物のいかに愚かしくはかない事か・・・。
     アジアにおける日・米の政治・経済的覇権とそれをバックアップする軍事力は、歴史の中では極めて短いスパンのものでしょうが、沖縄の海や珊瑚礁を失う事で人間が被る被害が、如何に広く深く取り返しのつかないものであることか・・・。「環境」だけの問題ではないはずです。間違いなく、人の「心」や「魂」も破壊されると思うのです。

     「敵を殺す度に、自分の魂が失われていく」と、イラクに駐留するアメリカの若い兵士が呟いていました。人の命を奪うことが根源的に何をもたらすのか。そのことに気づくなら、自然や生き物の命を破壊する事が、私たちに何をもたらすのかも、自明なはずです。
     自らが依って立つ最終的な土台が何なのか。そのことを沖縄の人々はよく知っているように思います。

     余剰の富と力をもって壮大な美を顕示する、文字通り虚飾としての文化に、私たちは無頓着に、馴染みすぎて来たのかも知れません。
     海と空と生き物と人。それしか無いぎりぎりの生命の営みの中に、もうひとつ対極の文化がある。そのことを岡本太郎は、『沖縄文化論ー忘れられた日本』の中で訴えていたように思います。

     南沙織さんが、日本の芸能界から早々と引退したのも、二つの対極にある「文化」の違いを感じていたからかも知れませんね。



    【2010/07/20 20:00】 | 社会
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