心理カウンセリングやヒプノセラピー(催眠療法)もやっている精神科医です。内科経験もあり。メンタルヘルス、人生のこと 、思索、エッセイ、旅、音楽、ギター、ひとり言 etc.  息抜きに読んで頂ければ幸いです。3.11以降は、原発関連の情報中心です。
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     人や世界や自然や愛情を受け容れ、「同化」するのが女性的ー母性的原理。
     人と競い、世界と対峙し、自然を加工し、愛情を選別して、「異化」するのが男性的ー父性的原理。
     そう仮定してみます。

     「同化」への欲求を強固な意志で排除し、「異化」によって自己を維持することに、「食」行動を通して強迫的に固執するのが基本的病理とすれば、摂食障害とはまさに「母性的原理」を抑圧、排除、拒絶しようとする病なのだとも言い換えられます。

     自然から得られ、人間の愛情が付加され、自らの肉体に同化する「食物」の摂取を極力排除し、自らの意志で本能にあらがって、身体の状態をコントロールする。まるで、外界との緊張関係の中で闘いながら、ジャングルでサバイバルする戦士のように、防衛ー闘争的で、極めて「男性的」な行動様式とも言えます。その意識は「母性」や「女性性」のみならず、自然、人間、自己の身体をも拒絶しているかのようです。

     男性においても同様です。
     男性の摂食障害では、醜形恐怖を合併することが多いようですが、女子から容姿をからかわれたり、受験や仕事の失敗などで自らの「男性性」に自信を失ったり、女性に対する強い緊張や恐怖感を抱いたりetc. それら「男性性」に関わる劣等感は、自らの内側の「女性性」を抑圧、排除しようとします。しばしば、脂肪を落とした筋肉質の、いかにも男性的な体型に固執する人もいるようです。

     もともと「同化」という女性的原理を拒絶して、「異化」という男性的原理に固執する方法は、男性にとっては寧ろ不自然ではない、様々なやり方があります。スポーツ、ボディービル、放浪、ワーカホリック etc. 場合によってはそれらのことが寧ろ、社会適応を助けることもあります。男性に摂食障害が少ない理由の一つかも知れません。



    【2010/10/02 10:14】 | メンタルヘルス
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